Emacs org-modeを使ってみる: (31) Emacs Lispの実行
今回は,orgファイル中でEmacs Lispを実行する方法についてまとめてみる.
なおUbuntu 8.04 LTSとEmacs22上で, org-6.34c (2010年1月10日リリース)の利用を前提にしている.
Lispコマンドの実行
orgファイル中に [[elisp:コマンド名]] のように記述すると, Lispコマンド(インタラクティブなEmacs Lispコマンド)を実行できる.
たとえば,以下のように記述する.
* マニュアル表示 [[elisp:org-info]]
org-infoの部分で「C-c C-o」をタイプし,「yes」と答えれば, org-infoコマンドが実行され, infoマニュアルが表示される.
Lisp式の実行
orgファイル中に [[elisp:Lisp式]] のように記述すると,任意のLisp式を実行できる.たとえば,以下のように記述し,「アジェンダ表示(日単位)」の右側のelisp式の部分で「C-c C-o」とタイプすれば,キーボードから「C-c a a d」とタイプしたのと同様に,日単位のアジェンダが表示される.
* アジェンダ表示(日単位) [[elisp:(execute-kbd-macro (kbd "C-c a a d"))]] * TODO表示 [[elisp:(execute-kbd-macro (kbd "C-c a t"))]]
org-modeには,多数のキーバインドがある.上のように記述しておけば,メモ代わりにもなる.
「Emacs org-modeを使ってみる」の目次
- (1) インストール
- (2) 見出しと項目の編集
- (3) 表の編集
- (4) 表計算
- (5) TODOリスト
- (6) アジェンダ表示
- (7) ハイパーリンク
- (8) メモを取る
- (9) キーバインド1/3
- (10) キーバインド2/3
- (11) キーバインド3/3
- (12) GTDツールとして
- (13) HTMLにエクスポート
- (14) LaTeXにエクスポート
- (15) Beamerにエクスポート
- (16) エクスポート結果
- (17) orgの表を埋め込む
- (18) 計時
- (19) graphvizとditaaの図を埋め込む
- (20) gnuplotを呼び出す
- (21) LaTeX数式のインライン画像表示
- (22) RSSフィードを取り込む
- (23) エクスポート時に利用できるLaTeX記号
- (24) 繰り返し行動の記録
- (25) iCalendarにエクスポート
- (26) タグとプロパティ
- (27) ドローワとアーカイブ
- (28) バッファ内設定一覧
- (29) エクスポートオプション一覧
- (30) CSSクラス名一覧
- (31) Emacs Lispの実行
- (32) HTML表のスタイル設定
- (33) 脚注と参考文献の利用
- (34) 短縮形リンクの利用
- (35) org-babel-perlを使う1/4
- (36) org-babel-perlを使う2/4
- (37) org-babel-perlを使う3/4
- (38) org-babel-perlを使う4/4
- (39) speedbarを使う
- (40) org-babel-Rを使う1/2
- (41) org-babel-Rを使う2/2
- (42) 日本語化ditaaの利用
- (43) mhcをインポート
- (44) 再びHTMLにエクスポート
- (45) Firefoxからブックマーク