Emacs org-modeを使ってみる: (2) 見出しと項目の編集

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今回は見出しや項目の編集について,使い方をまとめてみる.
なおUbuntu 8.04 LTSとEmacs22上で, org-6.34c (2010年1月10日リリース)の利用を前提にしている.

見出しや項目の編集

~/org/notes.org をemacsで開いて,以下のように入力する.

* 見出し
** 子見出し
*** 孫見出し
 - 項目1
   - 子項目1
   - 子項目2
 - 項目2
*** 孫見出し
 1. 最初の項目
 2. 二番目の項目
* 別の見出し
** 名前付き項目リスト
 - 名前1 :: 内容1
 - 名前2 :: 内容2
** チェックリスト [/]
 - [ ] チェック項目1
 - [ ] チェック項目2

なお,UbuntupLaTeX (EUC版)との親和性を考えれば, EUC-JP文字コードを利用するのが良い.以下で公開されている upLaTeX など Unicode版の LaTeX を使っている場合は,UTF-8文字コードで保存すれば良いだろう.

  • 2009-02-21追記:(setq org-export-latex-coding-system 'euc-jp-unix) により LaTeXへのエクスポート時にEUC-JPに変換できるので,あえてEUC-JPにする必要はない.

見出しの構造の編集

「見出し」の行で,タブキーを入力すると,それ以下の行を折りたたんで隠したり展開して表示したりを切り替えることができる.
また「M-UP」や「M-DOWN」で見出しの場所の移動,「M-RIGHT」や「M-LEFT」で見出しのレベルの変更ができる.
さらに「M-S-RIGHT」や「M-S-LEFT」で子孫の見出しも含めて,見出しのレベルを変更できる!

キー 処理
TAB 見出し以下を隠す/一段展開/すべて展開
M-RET 同一レベルで新しい見出しの行を挿入する
M-UP 見出しを前に移動
M-DOWN 見出しを後に移動
M-RIGHT 見出しのレベルを増やす
M-LEFT 見出しのレベルを減らす
M-S-RIGHT 子孫も含めて見出しのレベルを増やす
M-S-LEFT 子孫も含めて見出しのレベルを減らす
C-u C-u C-u TAB すべてを展開して表示

項目の構造の編集

「-」や「+」,あるいは「1.」等により項目リストを記述できる.同一レベルの項目は,同じインデントレベルにしておく.
項目の構造の編集は,見出しの編集と同様に可能である.

キー 処理
TAB 項目以下を隠す/一段展開/すべて展開
M-RET 同一レベルで新しい項目の行を挿入する
M-UP 項目を前に移動
M-DOWN 項目を後に移動
M-RIGHT 子孫も含めて項目のレベルを増やす
M-LEFT 子孫も含めて項目のレベルを減らす
C-c C-c 番号付き項目リストの番号を付け直す
M-q 長い文章を整形(fill-paragraph)

名前付き項目リスト

名前付きの項目リストは以下のように書く.

 - 名前1 :: 内容1
 - 名前2 :: 内容2

チェックリスト

チェックリストは以下のように書く.

** チェックリスト [/]
 - [ ] チェック項目1
 - [ ] チェック項目2

[ ] の中にカーソルを移動して,「C-c C-c」とタイプすると [X] とチェックが付けられる.同時にチェックリストの [/] が [1/2] と変化する.

検索

org-modeでは,検索した結果などについて,不要な部分を折りたたんだスパース木の形で表示することができる.

キー 処理
C-c / / 正規表現で検索した結果をスパース木表示

すべての見出しの表示/非表示

「S-TAB」あるいは「C-u TAB」でバッファ全体の表示を以下のように切換えることができる.