Emacs org-modeを使ってみる: (24) 繰り返し行動の記録
今回は,繰り返し行う行動の記録方法についてまとめてみる.
なおUbuntu 8.04 LTSとEmacs22上で, org-6.34c (2010年1月10日リリース)の利用を前提にしている.
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設定
「(5) TODOリスト」に記載したように,以下のように設定されているとする.
;; TODO状態 (setq org-todo-keywords '((sequence "TODO(t)" "WAIT(w)" "|" "DONE(d)" "SOMEDAY(s)"))) ;; DONEの時刻を記録 (setq org-log-done 'time)
また,習慣(habits)の記録を行う場合は,以下の行を追加する.
(require 'org-habit)
TODO状態の変化を記録
何度も行う行動について,毎回の完了時刻を行う場合,以下のように記述する.
** TODO 毎回の完了時刻の記録 :PROPERTIES: :LOGGING: DONE(!) logrepeat :END:
「C-c C-t d」でDONE状態にすると,以下のように時刻が同時に記録される.
** DONE 毎回の完了時刻の記録 - State "TODO" from "DONE" [2010-02-25 木 12:34] :PROPERTIES:...
「C-c C-t t」でTODO状態に変更し,再び 「C-c C-t d」でDONE状態にすると,以下のように時刻が追記される.
** DONE 毎回の完了時刻の記録 - State "TODO" from "DONE" [2010-02-26 金 12:12] - State "TODO" from "DONE" [2010-02-25 木 12:34] :PROPERTIES:...
毎日,毎週の行動
上の方法だと,自分でTODO状態に変更する必要があった.
以下のようにSCHEDULEDの日時中に「.+1d」などと記述すれば,自動的にTODO状態になる.
** TODO 毎回の完了時刻の記録 SCHEDULED: <2010-02-25 木 .+1d> :PROPERTIES: :LOGGING: DONE(!) logrepeat :END:
「C-c C-t d」でDONE状態にすると,以下のように時刻が同時に記録され, SCHEDULEDの日時が明日に設定され,状態はTODOとなる.
** TODO 毎回の完了時刻の記録 SCHEDULED: <2010-02-26 金 .+1d> - State "TODO" from "DONE" [2010-02-25 木 12:34] :PROPERTIES: :LOGGING: DONE(!) logrepeat :LAST_REPEAT: [2010-02-25 木 12:34] :END:
「.+2d」,「.+1w」,「.+1m」と記述すれば,それぞれ今日から二日後,一週間後,一ヶ月後にスケジュールされる.
なお「+1d」と「.+1d」の違いは,前者はSCHEDULEDに記載されている日を一日進めるのに対し,後者は今日から一日後を設定する点が異なる.
また「++1w」と記述すれば,直近の同一曜日にスケジュールできる.
習慣の記録
「:LOGGING: logrepeat」ではなく「:STYLE: habit」と記述すると,習慣の記録となる.
** TODO 習慣の記録 SCHEDULED: <2010-02-25 木 .+1d> :PROPERTIES: :STYLE: habit :END:
「毎日,毎週の行動」と同様に,「C-c C-t d」とタイプすると,時刻が記録される.
「Emacs org-modeを使ってみる」の目次
- (1) インストール
- (2) 見出しと項目の編集
- (3) 表の編集
- (4) 表計算
- (5) TODOリスト
- (6) アジェンダ表示
- (7) ハイパーリンク
- (8) メモを取る
- (9) キーバインド1/3
- (10) キーバインド2/3
- (11) キーバインド3/3
- (12) GTDツールとして
- (13) HTMLにエクスポート
- (14) LaTeXにエクスポート
- (15) Beamerにエクスポート
- (16) エクスポート結果
- (17) orgの表を埋め込む
- (18) 計時
- (19) graphvizとditaaの図を埋め込む
- (20) gnuplotを呼び出す
- (21) LaTeX数式のインライン画像表示
- (22) RSSフィードを取り込む
- (23) エクスポート時に利用できるLaTeX記号
- (24) 繰り返し行動の記録
- (25) iCalendarにエクスポート
- (26) タグとプロパティ
- (27) ドローワとアーカイブ
- (28) バッファ内設定一覧
- (29) エクスポートオプション一覧
- (30) CSSクラス名一覧
- (31) Emacs Lispの実行
- (32) HTML表のスタイル設定
- (33) 脚注と参考文献の利用
- (34) 短縮形リンクの利用
- (35) org-babel-perlを使う1/4
- (36) org-babel-perlを使う2/4
- (37) org-babel-perlを使う3/4
- (38) org-babel-perlを使う4/4
- (39) speedbarを使う
- (40) org-babel-Rを使う1/2
- (41) org-babel-Rを使う2/2
- (42) 日本語化ditaaの利用
- (43) mhcをインポート
- (44) 再びHTMLにエクスポート
- (45) Firefoxからブックマーク